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石田三成の戦略地図~豊富な人脈を駆使して家康に対抗する西軍を編成

しかし豊臣家を思う三成は、専横著しい徳川家康を警戒し、大老の上杉景勝や毛利輝元、宇喜多秀家(うきたひでいえ)ほか常陸の佐竹義宣(さたけよしのぶ)、薩摩の島津義弘(しまづよしひろ)など有力大名に働きかけ、家康に対抗する勢力を形成していきます。慶長5年(1600)6月、家康が諸大名を引き連れて会津遠征へ向かったのを好機と見た三成は、7月、ついに挙兵しました。三成は同僚の大谷吉継(おおたによしつぐ)、毛利の外交僧・安国寺恵瓊と謀(はか)って家康を非難する檄文(げきぶん)を発するとともに、毛利輝元を総大将に据え、会津遠征に出陣中の大名の上方にいる妻子を人質にしています

かくして編成された西軍は、徳川方の鳥居元忠(とりいもとただ)が籠る伏見城(ふしみじょう)に襲い掛かりました。

秀吉政権時代の人脈が生んだ西軍

徳川家康の野心を警戒する石田三成は、秀吉存命時に培った人脈を駆使して家康に対抗する勢力を形成。家康が諸大名を引き連れて会津遠征へ向かった隙を見て決起へ至ります。

戦国の豆知識:石田三成の戦略地図

石田三成には、淀川が決壊しそうになったとき、土俵づくりでは間に合わないと見て、大坂城の米蔵から米俵を運んで防いだという逸話が伝わります。

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『地図でスッと頭に入る戦国時代』本書の特長

イラストや写真を使ったわかりやすい地図と図解で、下克上を繰り広げた複雑な戦国史が一目瞭然!
武将たちの戦略と合戦の布陣をビジュアル化!戦国時代を舞台にした小説・映画・ドラマがより一層楽しめる
群雄割拠した武将それぞれの戦いをトーナメント表にした巻頭特別折込付録

『地図でスッと頭に入る戦国時代』見どころ

【〝北条早雲〟の伊豆制圧―1493年】
地図:北条早雲の台頭を許した関東の情勢(北条早雲の関東進出の戦略がわかる)
【鉄砲伝来―1543年】
地図:火縄銃の波及(種子島に伝来した新兵器が多方面に広まっていく様がわかる)
【三好政権―1549年】
地図:三好政権の支配地(信長以前の畿内を支配した政権のしくみと失敗の構造がわかる)
【キリスト教伝来―1549年】
地図:イエズス会の布教体制(教区)(カトリックの布教体制とキリシタン大名の関係がわかる)
【桶狭間の戦い―1560年】
地図:合戦後の東海情勢(義元没後に起こった今川家崩壊の過程がわかる)
【第4回川中島の戦い―1561年】
地図:疑問だらけの大会戦(川中島の戦いに関する通説のウソがわかる)
【堺の降伏―1569年】
地図:堺の硝石と金(信長が畿内進出後真っ先に堺を押さえた理由がわかる)
【長篠の戦い―1575年】
地図:長篠の戦い戦況図(武田軍を鉄砲の前へ誘き寄せた信長の高度な戦術がわかる)
【大坂の夏の陣―1615年】
地図:徳川軍の進軍経路と大坂の陣(なぜ大坂城の南側が戦場となったのか?がわかる)

『地図でスッと頭に入る戦国時代』監修者

小和田哲男(おわだてつお)
1944年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。現在、
静岡大学名誉教授。(公益財団法人)日本城郭協会理事長。専門は日本中世史。著書に
『家訓で読む戦国 組織論から人生哲学まで』(NHK 出版)、『戦国武将の生き方死に
ざま』(新人物往来社)、『明智光秀・秀満:ときハ今あめが下しる五月哉』(ミネルヴァ書房)
など多数。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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