目次
【丹波は何県?】丹波ブランドの名産品
丹波発のブランドとして全国で知られるようになった特産品には、丹波茶、丹波栗、丹波黒大豆(黒豆)、丹波大納言(小豆)、陶器の丹波焼などがあります。丹波地方の農家や加工品メーカー、お菓子メーカーなどは現在、知名度のある「丹波ブランド」を活用し、特産品を売り出しています。
【丹波は何県?】丹波を冠した市町村「京丹波町」
さらに自治体名に「丹波」を冠するまでして積極的に活用している市町もあります。そのうちのひとつ、京都府京丹波町は2005年、丹波町、瑞穂町(みずほちょう)、和知町(わちちょう)の3町が合併して発足しました。前年、兵庫県に丹波市が誕生したため、丹波町のままでは混同されやすいと危惧し、頭に「京」をつけて京丹波町となりました。
丹波のブランドはキープしつつ、京都ブランドも主張していくという戦略が見えます。発足以降、「京都丹波」を打ち出すことで兵庫県の丹波地方とは一線を画しています。
京丹波町の名産品
また、この町の重要な特産品のひとつである栗にしても、「丹波くり」と一部ひらがなで表記し、兵庫県産の「丹波栗」との差別化を図っています。もっとも、見た目は同じです。
京都初のワイナリーでつくられる「丹波ワイン」
京丹波町には、1979年創業のワイン製造所があります。その名も「丹波ワイン」です。丹波地方はブドウの産地ではないため、気候・風土に合ったブドウの栽培は試行錯誤の連続であったといいます。
また、そもそも丹波ブランドにブドウやワインはなかったため、全国でPRするのにはひと苦労でした。近年ようやく認知され、西日本最多の品種を栽培するワイナリーとなっています。
兵庫県にもある!丹波を冠した市町村「丹波篠山市」
近年も兵庫県でさらなる動きがあり、2019年に篠山市が丹波篠山市となりました。
【丹波は何県?】丹波地方の現状
丹波地方の自治体は、このように丹波ブランドをめぐって攻防を続けていますが、たがいに対立しているわけではありません。一帯は人口減少や高齢化が進んでおり、2010年には7つの市町が連携して大丹波観光推進委協議会を発足させました。協議会は、丹波地方を「大丹波」と命名し、丹波ブランドの農産物や観光資源振興に共同で取り組んでいます。
丹波以外の情報も盛りだくさん!『京都のトリセツ』好評発売中
日本の各県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。京都の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。思わず地図を片手に、行って確かめてみたくなる情報を満載!
Part.1 地図で読み解く京都の大地
・京都府の4地形区と断層/京都盆地とその出入り口(逢坂と大山崎)
・琵琶湖疏水の秘密/洛中と洛外を隔てるおどい
・観光のメッカ東山の地形(地獄の入り口六道珍皇寺)
・失われた巨椋池/天橋立はなぜあのような地形になったのか
・舞鶴が重要港湾となった地形的な秘密
・霧のまち亀岡(亀岡盆地)
…などなど京都のダイナミックな自然のポイントを解説。
Part.2 京都を駆ける充実の交通網
・山城盆地を通る街道(東海道、中山道の終着地)
・若狭と京都を結ぶ「鯖街道」
・日本初の一般営業用電車が通った京都市電
・京都鉄道博物館
・梅小路
・京都の私鉄〇〇な阪急
・大赤字から復活した京都丹後鉄道
…などなど京都ならではの交通事情を網羅。
Part.3 京都の歴史を深読み!
・丹後に一大勢力が存在した証拠 三大古墳に埋葬された人々
・古代日本を支えた渡来人と京都の関係
・なぜ京都は都になったのか 恭仁京~平安京までの変
・南北朝動乱の始まり 笠置山の戦い
・信長、光秀、秀吉…みんな京都で死んだ
・幕末の騒乱の舞台となった京都
・近代化にいち早く着手!日本初の博覧会は京都の寺で開かれた
…などなど、激動の京都の歴史に興味を惹きつける。
Part.4 京都で育まれた産業や文化
・シンボル京都タワーと近代建築
・学問の都・京都の大学
・京料理とそれを支える伝統野菜
・「丹波」ブランドをめぐる攻防
・日本映画と京都
・「女酒」伏見の酒蔵
・王城の裏鬼門「男山」と岩清水八幡宮
…などなど京都の発展の歩みをたどる。
『京都のトリセツ』を購入するならこちら
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!