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【京都の大学】京都大学
そして、京都でもっとも有名な大学といえば、京都帝国大学を前身とする京都大学です。多くのノーベル賞受賞者を輩出し、世界大学ランキングでも100位以内に入っています。キャンパスは左京区吉田。界隈は京大関係の施設が立ち並び、古書店、食堂、喫茶店など学生街の雰囲気が濃くなっています。
なお、京大の異称である「百万遍（ひゃくまんぺん）」は、隣接する百萬遍知恩寺に由来しています。
京都が学生の街になった理由
まさに学生の町といえる京都市ですが、その理由として考えられるのは、やはり明治維新による人口の減少にともなう町の衰退です。京都市は近代化事業を進めるにあたり、人材育成にも力を入れました。国の小学校制度ができる前の1869年には、住民たちの出資で番組小学校が開校しています。
京都に開校が相次いだ明治時代
その考えは高等教育にも波及し、1872年には女性のための教育機関として新英学校及女紅場（しんえいがっこうおよびにょこうば）（現府立鴨沂（おうき）高等学校）が開校しました。
さらにその3年後には同志社大学の前身である同志社英学校が開かれています。立命館大学は公家出身で最後の元老といわれた政治家の西園寺公望（さいおんじきんもち）が1869年に開いた私塾立命館（1年後に閉鎖）を創始とし、京都法政学校の開設された1900年を設立年とします。
公立の京都府立大学は、1895年に設置された京都府簡易農学校がはじまりです。
寺院発の教育機関設立の動きも活発に
また、人材教育は京都市の仏教界においても活発となります。もともと僧侶向けの教育機関を持つ寺院は多くありました。しかし、明治時代初期に起きた仏教排斥活動「廃仏毀釈（はいぶつきしゃく）」によって、運営や僧侶の確保が難しくなります。そこで寺院は仏教関係者以外の受け入れもはじめ、各宗派の学寮が大学として設立されていきます。
現在は浄土真宗本願寺派の龍谷大学、大谷派の大谷大学、浄土宗の佛教大学、臨済宗の花園大学などがあります。
京都の大学には全国から若者が集まる
こうした教育機関の拡充により、大正〜昭和時代に京都市外からも学生が集まるようになりました。最高学府である大学には、全国から若者たちが集まり、大学の数に比例して学生の数も増えたというわけです。
京都の大学は個性的で多種多様
ほかにも特徴のある大学は多くあります。
京都女子大学は女子大としては日本で唯一法学部を有し、京都精華（せいか）大学は日本で唯一マンガ学部を設置しています。真言宗系の種智院（しゅちいん）大学は828年に弘法大師こと空海が創設した「綜藝種智院（しゅげいしゅちいん）」を起源とするため、日本一古い大学とも言われています。さらには、「京都高等蚕業講習所」と「京都高等工藝学校」を前身とし、科学と芸術の融合という珍しい目標を掲げた国立大学の京都工芸繊維大学もあります。
大学が多いゆえに起きたひと悶着
最近、メディアをにぎわせたのは、京都市立芸術大学による校名の使用差し止め訴訟です。開校30周年を前にして、私立の京都造形芸術大学が「京都芸術大学」に改称することを決定し、2020年4月から校名を使用していました。これに対し市立芸大が、名称の使用差し止めを求めたのです。裁判の結果、大阪地裁は市立芸大側の訴えを退けています。
京都市内にある大学
京都大学や龍谷大学をはじめ、市内に複数のキャンパスを有する大学もあります。
園部高校と城郭史上最後の城
南丹市にある京都府立園部（そのべ）高校は園部城の跡地を敷地とし、校内に櫓門（やぐらもん）と巽櫓（たつみやぐら）が現存しています。
1619年、初代園部藩主の小出吉親が居館として陣屋を築造。立藩当初より築城を計画しましたが、幕府には認められませんでした。
ですが、明治時代に入って戊辰戦争が起こると、新政府は「帝都御守護」を理由に許可。1869年になって、250年の時を経て築城されます（ただし、完成のわずか2年後に廃藩置県によって廃城となります）。この園部城が城郭史上最後の城なのです。
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Part.1 地図で読み解く京都の大地
・京都府の４地形区と断層／京都盆地とその出入り口（逢坂と大山崎）
・琵琶湖疏水の秘密／洛中と洛外を隔てるおどい
・観光のメッカ東山の地形（地獄の入り口六道珍皇寺）
・失われた巨椋池／天橋立はなぜあのような地形になったのか
・舞鶴が重要港湾となった地形的な秘密
・霧のまち亀岡（亀岡盆地）
…などなど京都のダイナミックな自然のポイントを解説。
Part.2 京都を駆ける充実の交通網
・山城盆地を通る街道（東海道、中山道の終着地）
・若狭と京都を結ぶ「鯖街道」
・日本初の一般営業用電車が通った京都市電
・京都鉄道博物館
・梅小路
・京都の私鉄〇〇な阪急
・大赤字から復活した京都丹後鉄道
…などなど京都ならではの交通事情を網羅。
Part.3 京都の歴史を深読み！
・丹後に一大勢力が存在した証拠 三大古墳に埋葬された人々
・古代日本を支えた渡来人と京都の関係
・なぜ京都は都になったのか 恭仁京～平安京までの変
・南北朝動乱の始まり 笠置山の戦い
・信長、光秀、秀吉…みんな京都で死んだ
・幕末の騒乱の舞台となった京都
・近代化にいち早く着手！日本初の博覧会は京都の寺で開かれた
…などなど、激動の京都の歴史に興味を惹きつける。
Part.4 京都で育まれた産業や文化
・シンボル京都タワーと近代建築
・学問の都・京都の大学
・京料理とそれを支える伝統野菜
・「丹波」ブランドをめぐる攻防
・日本映画と京都
・「女酒」伏見の酒蔵
・王城の裏鬼門「男山」と岩清水八幡宮
…などなど京都の発展の歩みをたどる。
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