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応仁の乱で京都が戦地になったのは最初の2年だけ
さて、この戦乱によって京の町は一面焼け野原になり荒廃したといわれますが、実際のところは少し違います。京都の中心部が戦場となったのは、最初の2年ほどだけでした。
史料上の争乱件数をみるとそのことは明らかで、乱が勃発した1467年は250件もありましたが、翌年は40件強に激減し、3年目にはほとんど記録がありません。初めは南禅寺付近や相国寺(しょうこくじ)、船岡山(ふなおかやま)などが戦地となっていますが、その後は一乗寺(いちじょうじ)や山科(やましな)、醍醐、木幡(こはた)、伏見稲荷、鳥羽など洛外へと戦地が移動しています。
応仁の乱の終結と京都の町
やがて戦場は中国地方や九州にまで拡大するも、決着がつかないままでした。そして1473年には両軍の大将、すなわち細川勝元・山名宗全が相次いで死去。うやむやの雰囲気のまま1477年に和睦が成立したとされます。
では、地方で小競り合いが続いている間、京都の町はどうなっていたのでしょう。結論からいえば、西軍が圧倒的な軍事力で優位にあり、東軍が守っていたのは室町御所周辺のみ。それでも東軍の陣地の周囲には「御構(おんかまえ)」という空堀が築かれ、西軍は攻めあぐねたのです。
京都の「御構」内部はどうなっていたのか
天皇や上皇などの公家、武家、裕福な町人は御構の中で仮住まいをしていたようです。狭い御構の中は生活環境としては劣悪で、疫病や火災がたびたび発生しました。1471年には疫病退散を祈願する御霊会が開かれたという記録も残っています。
なお、全期間を通してみても、下京エリアではほとんど戦乱の形跡は見られません。室町時代の下京は商工業者の居住区であり、彼らの経済活動は争乱中も途絶えることがありませんでした。商工業者は、おもに西軍へ物資を送っていたといわれます。
応仁の乱で京都の街は城塞都市として変化していく
つまり、応仁の乱で京都の市街は一部エリアが戦乱で荒廃し、結果的に軍事拠点や商工業地区がはっきり区別されたと言えます。とくに上京を囲む「総構(そうがまえ)」と呼ばれる土塁や空堀が築かれていきました。戦国の世になり、京都は城塞都市としての側面を強めていきます。
荒れ地に戻った職人がはじめた西陣織
平安時代、現在の上京区上長者町通(かみちょうじゃまちどおり)付近には朝廷の絹織物をつくる織部司(おりべのつかさ)がありました。平安中期を過ぎると、官営の織物工場は衰退しますが、織り手たちは近くの大舎人町(おおとねりまち)(現在の下長者町通付近)に移り、生産を続けました。
鎌倉時代になって彼らの織物は「大舎人の綾(あや)」と珍重されましたが、応仁の乱の勃発により立ち退きを余儀なくされました。応仁の乱の終結後、上京が再建される際に彼らは帰還し、織り手として再出発します。これが西陣織の起こりです。
西陣織会館
- 住所
- 京都府京都市上京区西堀川通元誓願寺上ル竪門前町414
- 交通
- JR京都駅から市バス9系統西賀茂車庫前行きで25分、堀川今出川下車すぐ
- 料金
- 入館料=無料/手織体験(前日までに要予約)=一般2000円、学生1700円/きもの体験(前日までに要予約)=4000円(小紋着物、外出可)、13000円(舞妓・芸妓・十二単)/(15名以上の団体は手織体験大人1800円、学生1500円)
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・失われた巨椋池/天橋立はなぜあのような地形になったのか
・舞鶴が重要港湾となった地形的な秘密
・霧のまち亀岡(亀岡盆地)
…などなど京都のダイナミックな自然のポイントを解説。
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・若狭と京都を結ぶ「鯖街道」
・日本初の一般営業用電車が通った京都市電
・京都鉄道博物館
・梅小路
・京都の私鉄〇〇な阪急
・大赤字から復活した京都丹後鉄道
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Part.3 京都の歴史を深読み!
・丹後に一大勢力が存在した証拠 三大古墳に埋葬された人々
・古代日本を支えた渡来人と京都の関係
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・南北朝動乱の始まり 笠置山の戦い
・信長、光秀、秀吉…みんな京都で死んだ
・幕末の騒乱の舞台となった京都
・近代化にいち早く着手!日本初の博覧会は京都の寺で開かれた
…などなど、激動の京都の歴史に興味を惹きつける。
Part.4 京都で育まれた産業や文化
・シンボル京都タワーと近代建築
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・日本映画と京都
・「女酒」伏見の酒蔵
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