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和同開珎が秩父産の自然銅で作られた経緯とは

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月13日

和同開珎が秩父産の自然銅で作られた経緯とは

日本で最初の流通貨幣とされる「和同開珎」は、秩父産の自然銅が原料です。
貨幣に秩父産が用いられた経緯と、これが広く流通した理由を見てみましょう。

和同開珎の巨大モニュメントが!国内ではじめて自然銅を採掘した和同遺跡

秩父鉄道の和銅黒谷(わどうくろや)駅(秩父市)から徒歩15分ほどの和銅山には和銅遺跡(和銅採掘露天掘跡)があります。

この遺跡には、長さ130m、深さ3mほどの2本の溝状の露天堀跡が山頂まで続いています。和銅遺跡は文字どおり「和銅」発祥の地で、現在では「日本通貨発祥の地」と印された高さ5mの和同開珎の巨大モニュメントが建立されています。

なお、和銅とは精錬を必要としない自然銅のことで、それまで国内での採掘例はありませんでした。国内では紀元前300年頃(弥生時代)から銅剣や銅鏡などに銅が使用されていますが、いずれも中国大陸から渡来したものでした。

ところが、元明天皇(在位707〜715年)の時代に武蔵国秩父郡で自然銅(ニギアカガネ)が発見されたのです。

和同開珎の巨大モニュメントが!国内ではじめて自然銅を採掘した和同遺跡

山中に巨大な和同開珎のモニュメントが建立されている和銅遺跡

和銅遺跡およびその周辺

和銅遺跡およびその周辺

和銅黒谷駅から国道140号を北上するとすぐに聖神社があり、そこから案内板と道標に従い徒歩15分ほどで和銅遺跡です。また、和銅山などに連なる金山には、和銅精錬所跡や採掘坑跡があります。このエリアは300〜500年前の銅採掘遺跡であり和同開珎との関係は薄いのですが、和銅山から金山一帯にかけて、広く銅鉱床があったことを示しています。

和銅遺跡およびその周辺

こちらも和同開珎のモニュメントが飾られている聖神社

聖神社

住所
埼玉県秩父市黒谷2191
交通
秩父鉄道和銅黒谷駅から徒歩5分
料金
無料

和銅遺跡

住所
埼玉県秩父市黒谷1918
交通
秩父鉄道和銅黒谷駅から徒歩15分
料金
情報なし
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