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金隈遺跡を巡ろう~タイムカプセルのような甕棺墓が多数発見された福岡の遺跡~ 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月22日

金隈遺跡を巡ろう~タイムカプセルのような甕棺墓が多数発見された福岡の遺跡~

弥生時代のタイムカプセルともいうべき甕棺墓を発見当時のまま見学できる金隈(かねのくま)遺跡。3回にわたる発掘調査が行われた結果、それまで謎のベールに包まれていた弥生人たちの姿が明らかになっていったのです。

金隈遺跡とは?

金隈遺跡は福岡市の東南端、標高30mの丘の上にある弥生時代の大墓地で、昭和43(1968)年の春に発見されました。その後、昭和57(1982)年にかけて3回にわたる発掘調査が行われました。

金隈遺跡の発掘調査では、弥生時代前期後半(約2300年前)から弥生時代後期初め(約2000年前)までの甕棺墓348基をはじめ、土壙墓(どこうぼ)119基、石棺墓2基、合計469基の墓が見つかっています。これらの墓からは、多くの人骨のほか、貝輪や石製の小玉、甕棺墓に供えられた小形の壺なども発見されています。遺体の年齢と使用される甕棺のサイズに関連性も確認され、人骨の遺存していない甕棺墓は小児棺と分類されています。

金隈遺跡は、北部九州で弥生時代に形作られた集団墓地の典型的なあり方を示しており、甕棺の中からは多くの人骨や貝輪が発見されたことから、弥生時代に生きた人々の姿や、遠方の地域との交流を研究する上でもっとも貴重な資料のひとつであり、昭和47(1972)年5月に国の史跡に指定されています。

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