更新日: 2024年1月22日
雁ノ巣飛行場は水陸兼用で日本屈指の国際空港だった?
日本と朝鮮半島・中国を結ぶ日本最大規模の民間国際空港、雁ノ巣飛行場(がんのすひこうじょう)。今となっては見ることができないその雄姿を思い描いてみよう。
雁ノ巣飛行場はかつて日本最大級とうたわれるほどの国際空港だった
福岡市東区雁の巣、ここにはかつて水陸兼用の飛行場がありました。その名は「福岡第一飛行場」、通称雁ノ巣飛行場です。日本航空輸送株式会社(のちの大日本航空)の運航基地となっていた水上機専用の名島(なじま)飛行場と、陸上機用の大刀洗(たちあらい)飛行場の役目を集約した飛行場として、昭和10(1935)年1月に起工、翌年11月に開場しました。
800mと790mの2本の滑走路を擁し、朝鮮や満州へ飛ぶ交通の要衝でもあった雁ノ巣飛行場は、機材の充実とともに沖縄・台湾へと路線を延ばし、最終的には上海、南京、北京などへも運航するようになり、当時としては日本最大級の国際空港であったといっても過言ではないでしょう。アメリカのダグラス・エアクラフト社(現ボーイング社)が開発した全金属性プロペラ機、ダグラスDC2型機は福岡~青島~北京間を軍用定期として毎週3往復もしていました。また、エア・ガール(現在のフライトアテンダント)を、日本で2番目に採用し、東京~福岡間、福岡~台北間の大型機に乗務させました。
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