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奈良墨はかつて興福寺が作っていた!現在も奈良産が全国シェア約95%!

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月22日

奈良墨はかつて興福寺が作っていた!現在も奈良産が全国シェア約95%!

藤原氏の栄華のもと墨の大量生産を手がけた興福寺。
室町時代には従来より高品質の墨を手がけ、「奈良といえば南都油煙」ともてはやされるまでになります。

奈良墨と興福寺

奈良市を中心に生産される「奈良墨」。市場に出回っている固形墨のほとんどが奈良墨で、国内シェアの約95%を占めています。奈良墨で書かれた文字は、漆黒の濃い色合いと艶やかさが特徴とされます。

その製法は長年にわたって職人に受け継がれてきており、歴史をたどれば飛鳥時代にまでさかのぼります。古くは寺社で作られていたもので、なかでも、国宝である五重塔や東金堂でも知られる興福寺が、墨の製造に大きく関わっていたのです。

墨は漢字とともに朝鮮半島から伝わった

そもそも墨は、漢字と同様に中国大陸から朝鮮半島を経て伝わったとされ、奈良時代に 成立した歴史書である『日本書紀』によると、推古18(610)年に高麗(こうらい)の僧・曇徴(どんちょう)によって紙と墨の製法が伝えられたことに由来すると記されています。

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