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名護屋城跡の見どころ案内 豊臣秀吉による朝鮮出兵の歴史を知る!

まっぷるマガジン編集部

更新日: 2024年2月11日

名護屋城跡の見どころ案内 豊臣秀吉による朝鮮出兵の歴史を知る!

豊臣秀吉が朝鮮出兵の本拠地として築いた名護屋城の見どころをご案内。
総面積は17万平方メートルで、当時は大坂城に次ぐ規模の敷地に点在する大名の陣跡をめぐるツアーも人気です。

廃城して解体された城の跡地を当時の情景を思い浮かべながら巡ってみましょう。

隣接する博物館や陣跡を見ることができるウォーキングツアーもあわせてご紹介します。

名護屋城跡の歴史と史跡を解説

大きな野望を抱いた豊臣秀吉外征の城
豊臣秀吉の命令により、わずか5か月で築かれた巨城。中央最上段に本丸を置き、本丸を取り囲むように、中段に二の丸、三の丸、遊撃丸、東出丸、弾正丸、下段に山里丸、台所丸などがある渦郭式の城だった。廃城して解体された城として、歴史的背景とともに研究価値が高い。国の特別史跡。

名護屋城跡の歴史と史跡を解説

天守閣があった場所から、パノラマの景色を楽しもう

名護屋城跡の歴史と史跡を解説

名護屋城跡の碑が立つ

STUDY

今からおよそ420年前、天下統一を果たした豊臣秀吉。その後、朝鮮半島や中国大陸への進出をもくろんで出兵したのが「文禄・慶長の役(1592~1598年)」。名護屋城は、もとは松浦党波多三河守親の家臣で名古屋越前守経述の居城だった垣添城を改造したもの。秀吉の死後に解体され、その遺材を使って唐津城を建てたといわれる。

前田利家陣跡
名護屋城築城に関わり、豊臣秀吉とも密接なつながりがあった前田利家の陣跡。旗を立てるためにつくられたといわれる旗竿石が残る

徳川家康陣跡
名護屋城跡からおよそ700mの場所に石垣が残る。主郭部は3000㎡と広く、出入口と考えられる虎口や石段も発見されている

太閤井戸
台所丸の近くにある井戸。肥前名護屋城図屏風に描かれたものと同じ場所に位置する。秀吉もこの湧水で茶をたてたのではないだろうか

堀秀治陣跡
越前(現在の福井県)の大名。父秀政の時代から秀吉に仕え、広い敷地を与えられている。御殿や能舞台、茶室の跡が見られる

広沢寺のソテツ
秀吉の側室だった広沢の局から名が付く広沢寺の境内に、天然記念物の大きなソテツがある。加藤清正が戦地から持ち帰って献上したと伝わる

名護屋城跡

住所
佐賀県唐津市鎮西町名護屋
交通
JR唐津線西唐津駅から昭和バス呼子(岩野)行きまたは湊(みなと園)(相賀)行きで25分、呼子で昭和バス波戸岬行きまたは唐津青翔高校前(名護屋城址・串・値賀)行きに乗り換えて12分、名護屋城博物館入口下車、徒歩10分(タクシーでは25分)
営業期間
通年
営業時間
見学自由、ガイド利用は予約制(受付は9:00~16:00)
休業日
無休(年末年始休)
料金
歴史遺産維持協力金(任意)=100円/VR名護屋城ガイドツアー(タブレット使用、3日前までの要予約)=400円/城内ガイドツアー(3日前までの要予約)=200円/屏風絵めぐり(タブレット使用、1グループ、5日前までの要予約)=1500円(40分)、1800円(70分)、2000円(120分)/

佐賀県立名護屋城博物館

日本列島と朝鮮半島の交流史が学べる
名護屋城跡に隣接する博物館。常設展示室では、豊臣秀吉の朝鮮出兵を軸とした日本列島と朝鮮半島の交流史を紹介する。館内でタブレット端末を借りて、展示品の拡大図やくわしい解説を見ながらめぐるとおもしろい。

佐賀県立名護屋城博物館

当時の様子がわかる名護屋城と城下町の復元模型(佐賀県立名護屋城博物館所蔵)

・5層7階建て
・約130の大名が集結
・最盛期の人口は20万人
・設計は黒田官兵衛

佐賀県立名護屋城博物館

日本と朝鮮の軍船を10分の1サイズで復元した安宅船と亀甲船、肥前名護屋城図屏風など貴重な資料を展示

佐賀県立名護屋城博物館

名護屋城跡の南側へ石畳を上ったところにある

佐賀県立名護屋城博物館

天守台の周辺から出土した「名護屋城跡出土金箔瓦(なごやじょうあとしゅつどきんぱくかわら)」

佐賀県立名護屋城博物館

茶の湯を好んだ豊臣秀吉を思わせる「山里丸出土天目茶碗(やまざとまるしゅつどてんもくちゃわん)」

バーチャル名護屋城

立派な天守閣が目の前に出現!?
最新技術を駆使し、おもしろいバーチャル体験ができる。まず、スマートフォンやタブレット専用のアプリをダウンロード。名護屋城跡内で画面をかざすと420年前の名護屋城がCGで映し出される。タブレットは佐賀県立名護屋城博物館で無料で貸し出す。

バーチャル名護屋城

記念写真を撮影することもできる

佐賀県立名護屋城博物館

住所
佐賀県唐津市鎮西町名護屋1931-3
交通
JR唐津線西唐津駅から昭和バス玄海エネルギーパーク(循環)(石原)(仮屋)行きで30分、名護屋城博物館入口下車、徒歩6分(タクシーでは24分)
営業期間
通年
営業時間
9:00~17:00(閉館)
休業日
月曜、祝日の場合は翌日休(12月29~31日休)
料金
無料、特別企画展は有料(有料期間は障がい者手帳持参で割引あり)

唐津市名護屋城茶苑「海月」

風流な茶苑でひと休み
名護屋城跡の一角にある茶苑。灯籠やつくばいを配した日本庭園の中に茶屋と茶室を設けている。春は桜やツツジを眺めながら、ひと休みできる。入苑料には、茶屋での抹茶が含まれる。

唐津市名護屋城茶苑「海月」

新緑に包まれた庭園

唐津市名護屋城茶苑「海月」

抹茶には菓子が付く。ひょうたんをあしらったオリジナルの「ひさご」のほか、さまざま

唐津市名護屋城茶苑「海月」

「海月」の名は、千利休の菩提である京都大徳寺の福富雪底管長が命名

唐津市名護屋城茶苑 「海月」

住所
佐賀県唐津市鎮西町名護屋3458
交通
JR唐津線西唐津駅から昭和バス玄海エネルギーパーク(循環<大手口>)行きで30分、名護屋城博物館入口下車、徒歩7分
営業期間
通年
営業時間
9:00~16:30(入園)
休業日
無休(12月29日~翌1月1日休)
料金
入苑料(抹茶・菓子付)=大人500円、中学生以下300円/

【ひと味違った歩き方を教えます】九州オルレ唐津コース

武将の陣跡をめぐるウオーキング
「オルレ」とは、韓国済州島の方言で「通りから家に通じる細い道」のこと。九州オルレはその姉妹版として誕生した。唐津コースは名護屋城跡、戦国武将の陣跡、景勝地の波戸岬などを盛り込んだルート。定期的にイベントを開催していて、地元の人たちが参加者をあたたかく迎えてくれる。

<問い合わせ>鎮西町観光案内所 0955-51-1054

【ひと味違った歩き方を教えます】九州オルレ唐津コース
【ひと味違った歩き方を教えます】九州オルレ唐津コース

自然を楽しみながらのウオーキング。リボンや矢印などを目印にして進む

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