更新日: 2024年2月25日
長崎【雲仙観光ホテル】近代名建築の宿に泊まる
「九州の軽井沢」といわれる温泉リゾート地、雲仙のシンボル的存在であり、日本建築学会による「近代日本の名建築」、国の登録有形文化財への登録をはじめ、その芸術性、希少性が高く評価される雲仙観光ホテルへ。一度は泊まってみたい名宿の魅力に迫る。
雲仙観光ホテル
九州唯一のクラシックホテル
創業昭和10(1935)年10月10日、日本初の国立公園に誕生したホテル。東洋的な美と西洋的な美が混在する建物は、「貴重な国民的財産」と評され、平成15年に国の登録有形文化財に登録された。さざ波を模したような手斧削りの手すりや壁、装飾をほどこしたドアノブ、色とりどりの光が差し込むステンドグラスなど見ごたえがあり、ぜいたくな気分を味わうことができる。かつて、欧米人の社交場として使われたダイニングで、食事とともに優雅なひとときを過ごすのもいい。
雲仙観光ホテル
- 住所
- 長崎県雲仙市小浜町雲仙320
- 交通
- JR長崎本線諫早駅から島鉄バス雲仙方面行きで1時間20分、西入口下車すぐ(長崎空港とJR諫早駅からシャトルバスあり、予約制)
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- イン14:00、アウト11:00
- 休業日
- 無休
- 料金
- 1泊2食付=37800円~/外来入浴(食事客のみ可、要問合せ)=1080円/
ノスタルジックかつラグジュアリーな時間が流れる
国の登録有形文化財
経済産業省 近代化産業遺産日本建築学会 近代日本の名建築 長崎県まちづくり景観資産
スイスの山小屋をイメージ
日本在来の建築技術と、丸太の骨組みが特徴的なハーフティンバー様式を組み合わせた建物は、スイスシャレー風
緑豊かなテラス席
藤棚を設けたレストランのテラス席
エンブレム
玄関口中央に掲げた宿のエンブレムが、格式の高さをうかがわせる
石畳のアプローチ
入り口のゲートから続く長い石畳のアプローチが旅人を誘う
レストラン&スパは日帰りOK
外国人避暑地としてにぎわった山間の温泉
開湯は行基が温泉山満明寺を建立した大宝元(701)年。海外で知られるようになったきっかけは、出島のオランダ商館医ケンペルやシーボルトが著書で紹介したことから。明治・大正期には外国人避暑地として開発が進められ、バルコニーを設けた瀟洒なホテルが続々と誕生。雲仙を訪れた欧米人のなかには、ノーベル文学賞を受賞したパール・S・バックやヘレン・ケラーもいた。
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【筆者】まっぷるマガジン編集部
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