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熊野速玉大社の見どころを解説!行き方&めぐり方もチェックしよう 熊野三山詣ではこれでばっちり♪

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更新日: 2024年7月21日

熊野速玉大社の見どころを解説!行き方&めぐり方もチェックしよう 熊野三山詣ではこれでばっちり♪

熊野三山のひとつである熊野速玉大社の見どころ、めぐり方、行き方を詳しく解説します。
また絶壁のゴトビキ岩で有名な神倉神社もご紹介。

神代に熊野の神々を神倉山からこの地に迎え、神倉神社の元宮に対して新宮と呼ばれることになった熊野速玉大社。
鳥居をくぐるとそこは心の静まる空間が広がっています。
全国に名高い、縁結びの神様にお詣りしましょう。

熊野三山(くまのさんざん)とは

熊野三山(くまのさんざん)とは

熊野の本宮、新宮、那智の3つの聖地をまとめて熊野三山というほか、本宮の熊野本宮大社、新宮の熊野速玉大社、那智の熊野那智大社の3つの神社の総称としても熊野三山という。平安時代に起こった本地垂迹説(日本の神々はさまざまな仏が形を変えて日本に現れたとする考え方)により、本宮大社は阿弥陀如来、速玉大社は薬師如来、那智大社は千手観音とされ、熊野三所権現とも呼ばれている。

熊野詣とは?

熊野三山はその起源や自然崇拝の対象は違うが、日本独特の神仏混合の影響を受けて熊野三所権現として信仰されるようになり、これらを巡礼することを熊野詣という。熊野の神様は現世に利益をもたらし、死後も浄土に導いてくれる霊験あらたかな存在で、「信・不信、老若男女、貴賎、浄・不浄」にかかわらず、どんな人も救ってくれる。誰もが救いを求めて、熊野への旅に出たのもうなずける。

熊野詣の歴史

いにしえの熊野詣は、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の順にめぐるのがならいだった。10世紀の宇多上皇から13世紀の後鳥羽上皇の頃に最盛期を迎え、上皇たちの熊野御幸から熊野詣ブームが始まる。室町時代以降は武士や庶民へと広がり、「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど多数の参詣客が熊野をめざした。

八咫烏(やたがらす)って何?

『日本書紀』にも登場する三本足のカラス。熊野では八咫烏は熊野神の使いで、太陽の化身とされている。熊野では、カラスのことを「権現ガラス」とか「烏牛王(からすごおう)」と親しみをこめて呼んでいる。熊野那智大社の社殿前には八咫烏像がある。

熊野速玉大社にが八咫烏の絵馬がある

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

熊野本宮大社とともに全国数千社の熊野神社の総本宮として崇敬を集める。力強く映え輝く霊の象徴とされる速玉大神(=いざなぎのみこと)と結霊の神夫須美大神(=いざなみのみこと)の夫婦神を主神とし、縁結びの神社としても知られ、全部で十八柱の神々を祀っている。神倉神社のある神倉山に降臨した神々が、景行天皇の時代に現在地に遷座したため熊野速玉大社を新宮とも呼び、地名の由来ともなっている。現在の社殿の形式が整ったのは平安時代初期という。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

拝殿
正面には第一殿(結宮)と第二殿(速玉宮)があり、主祭神の速玉大神と夫須美大神の夫婦神が祀られている。速玉大神は薬師如来、夫須美大神は千手観音に権現(仮の姿)された。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

八社殿(中四社・下四社)
鈴門の背後に、天忍穂耳尊を祀る禅地宮など八柱の神々を祀る相殿がある。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

上三殿
家津御子大神を祀る証誠殿、天照大神を祀る若宮、高倉下命を祀る神倉宮の相殿。神門をくぐった正面にある。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

八咫烏神社・手力男神社
参道横に熊野の神の使い八咫烏と人間の筋肉に宿る力を神格化したといわれる、手力男命を祀る神社がある。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

新宮神社・熊野恵比寿神社
摂社の新宮神社は明治40(1907)年に旧新宮町内に祀られていた13の氏神を合祀したもので、毎年4月には例祭(桜祭り)が開催される。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

大鳥居
下馬橋(げばばし)を渡り、丹塗りの大鳥居の向こうに参道が延びている。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

手水舎
朱塗りの手水舎で、水龍といわれる鼻が長い龍の水口が珍しい。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

神宝館
龍神村在住のチェーンソーアートの第一人者、城所啓二氏が制作した迫力ある弁慶像が入口に立つ。館内には多くの国宝を含む約1200点の古神宝類、室町時代の工芸技術の粋を凝らした品々を収蔵し、一部公開している。

熊野速玉大社の見どころを解説!全国熊野神社の総本宮であり、縁結びの神様にお詣りしよう

神門
表参道を歩いた正面に巨大な注連縄が掛かる神門がある。神門の正面の社殿が上三殿。

熊野速玉大社の関連グッズはこちら

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なぎ人形2000円
境内にある巨大な御神木ナギにちなんで、梛の実で作られた縁結び、家内安全のお守り

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彩絵檜扇絵馬1200円
熊野速玉大社所蔵の古神宝、国宝「彩絵檜扇」を絵馬に仕立ててある

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鳥居型絵馬600円
熊野の神の使い、八咫烏を中央に描いたかわいい絵馬

熊野速玉大社への行き方

大阪方面からはJR新大阪駅からきのくに線で、東京・名古屋方面からはJR紀勢本線で新宮駅下車、車で5分または徒歩20分。

熊野速玉大社のめぐり方

熊野速玉大社をはじめ、新宮の見どころはJR新宮駅から徒歩圏内にある。熊野速玉大社に参拝してから神倉神社へ。その後、門前町新宮を散策したい。江戸時代に城下町だったこともあり、駅前商店街などに菓子店が多い。時間が許せば阿須賀神社にも立ち寄りたい。

JR新宮駅
⬇ 徒歩 約20分
熊野速玉大社
⬇ 徒歩 約18分
神倉神社
⬇ 徒歩 約25分
阿須賀神社
⬇ 徒歩 約10分
JR新宮駅

1分でわかる!熊野速玉大社豆知識

1分でわかる!熊野速玉大社豆知識

御神木ナギ
熊野権現の象徴として昔から信仰され、旅の安全を願ってこの葉を懐に入れて参拝するのが習慣となっていた。また葉が割けないことから男女の縁を保つお守りになるともいわれている。天然記念物に指定されている。

1分でわかる!熊野速玉大社豆知識

熊野絵解き
中世の熊野比丘尼(びくに)たちは、熊野曼荼羅(くまのまんだら)の絵解きなどをしながら全国行脚し熊野信仰を広めた。熊野速玉大社の参集殿では、比丘尼たちが携えたという「熊野観心十界曼荼羅(くまのかんしんじっかいまんだら)」を神職が解説してくれる(所要約20分)。問い合わせは熊野速玉大社社務所まで。

熊野速玉大社

住所
和歌山県新宮市新宮1
交通
JRきのくに線新宮駅から徒歩20分
営業期間
通年
営業時間
夜明け~日没まで(神宝館は9:00~16:00)
休業日
無休
料金
入館料(神宝館)=大人500円、高校生以下無料/なぎ人形=2000円/八咫烏絵馬=600円/熊野牛王符=800円/御神木梛の苗木=400円(春・秋限定要問合せ)/『熊野観心十界曼荼羅』の神職解説(30分)=500円(要問合せ)/(30名以上の団体は1割引)

熊野速玉大社の元宮「神倉神社」へ!熊野三神降臨の地をめぐろう

熊野速玉大社の元宮「神倉神社」へ!熊野三神降臨の地をめぐろう
ゴトビキ岩は高さ60mの絶壁上にあり、ゴトビキの名は琴引あるいは新宮のヒキガエルの方言からともいわれる。下の神殿が小さく見える

熊野の神々が最初に降臨した神聖な場所といわれている。御神体は崖にせり出すような巨大なゴトビキ岩で、周辺からは銅鐸片なども多数発見されている。社殿のない自然信仰の神倉山の神に対して、社殿を建てて神々を祀ったことから、熊野速玉大社を新宮社と呼ぶ。

熊野速玉大社の元宮「神倉神社」へ!熊野三神降臨の地をめぐろう

参道の538段の鎌倉積みの石段は源頼朝の寄進と伝わる

お燈まつり

開催日 2月6日
山は火の瀧下り龍と称され、急な神倉神社の石段を手に手に松明を持った男たちが一斉に駆け下る。一般参加ができるが女人禁制。

お燈まつり

お燈まつり

住所
和歌山県新宮市神倉1丁目13-8神倉神社とその周辺
交通
JRきのくに線新宮駅から徒歩15分(神倉神社)
営業期間
2月6日
営業時間
お燈まつり17:00~21:00
休業日
情報なし
料金
要問合せ

神倉神社

住所
和歌山県新宮市神倉1丁目13-8
交通
JRきのくに線新宮駅から徒歩15分
営業期間
通年
営業時間
境内自由
休業日
無休
料金
情報なし

熊野速玉大社詣でのお立ち寄りスポット「茶房 花風月」で手作りケーキや郷土料理を

熊野速玉大社の大鳥居のすぐ近く。ご年配の女性がのんびりと営む和風建築の店。熊野の郷土料理やオーガニック食材のケーキが味わえる。

熊野速玉大社詣でのお立ち寄りスポット「茶房 花風月」で手作りケーキや郷土料理を

紀州備長炭入り豆腐ケーキセット1000円。ほかには日替わり定食1100円、豚しゃぶ定食1500円など

熊野速玉大社詣でのお立ち寄りスポット「茶房 花風月」で手作りケーキや郷土料理を

落ち着いた雰囲気の店

茶房 花風月

住所
和歌山県新宮市上本町1丁目2-2
交通
JRきのくに線新宮駅から徒歩15分
営業期間
通年
営業時間
10:00~16:00(閉店)
休業日
木曜(臨時休あり)
料金
日替わり定食=1100~1300円/めはりずし定食=1300円/紀州備長炭長入り手作り豆腐ケーキセット=1000円/

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

【筆者】STORE

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