更新日: 2024年8月21日
北海道【函館】なぜイカの街? 函館とイカの深い関係に迫る!
目次
【北海道】函館のイカがおいしい理由
東シナ海で秋から冬にかけて生まれたスルメイカは、対馬海流や黒潮にのって日本海を北上し、プランクトンやイワシなどを食べて成長する。イカのうまみは、筋肉に豊富に含まれているアミノ酸成分。スルメイカは、函館まで北上してくる頃には、十分に筋肉をつけた状態で群れをなしてやってくる。函館は、イカが最もおいしい時期に漁獲できる好適な場所というわけだ。
函館イカ漁の歴史
函館で本格的にイカ釣り漁が始まったのは明治に入ってから。佐渡で生まれた明かりを用いた漁法が伝わり、函館や道南近海はスルメイカの主要な生産地となっていった。 現在も日本有数の漁獲量を誇る函館のイカ。その漁法は、疑似餌を使った一本釣りのほか、定置網や刺し網で行なわれている。6月に解禁されるスルメイカ漁の明かり「漁火」は、函館夏の風物詩として市民や観光客に親しまれている。
【函館×イカ】スルメやイカが支えた函館産業
イカ漁そのものは函館近海で明治以前にも行なわれており、イカ加工業も長い歴史がある。諸説あるが、塩辛は300年、スルメにいたっては約700年の歴史があるのだとか。そのイカ加工業が函館の産業を支えていた時代がある。200海里水域の設定により、北洋漁業(遠洋漁業)の規模が縮小された戦後のことだ。函館のスルメ加工品は、昭和28(1953)年頃に東南アジア方面に大量に輸出。スルメの先物取引を世界で唯一行なっていたのが、当時の函館海産物取引所だったという。その後、燻製や裂きイカなどの珍味も生産されるようになり、函館は全国有数のイカの産地であるとともに、全国有数の珍味加工地となった。
【函館×イカ】イカ刺しはなぜ細い?
函館名物のイカ刺しやイカソーメンは、細く縦切りにされていることが多い。イカの筋肉繊維は、体に対して横向きに並んでいる。イカの身を縦に切ることで、筋肉繊維が切られて食べやすくなるのだ。また、函館で獲れるイカは鮮度が良く、身が締まっている。鮮度の良いイカを横切りにすると、身が丸まってしまうのだとか。だから、函館のイカ刺しやイカソーメンは、細く縦切りにされているのだ。
【函館×イカ】イカのお祭りがある!?
9月下旬もしくは10月上旬の週末、大門グリーンプラザにて開催予定の「函館いか祭り」。イカ釣りやイカグルメの販売などイカづくしのイベントだ。
【函館×イカ】函館漁港イカセリ見学レポ
イカセリの様子が見学できるらしいとの噂を聞きつけ、早朝5時の函館漁港に潜入!
【函館×函館漁港イカセリ】函館市水産物地方卸売市場
函館市水産物地方卸売市場(見学)
- 住所
- 北海道函館市豊川町27-6
- 交通
- JR函館本線函館駅から市電どつく前行きで2分、魚市場通で下車、徒歩7分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 5:00~15:00
- 休業日
- 日曜、祝日(12月31日~翌1月4日休、臨時休あり)
- 料金
- 店舗により異なる
【函館×イカ】街で見つけたイカデザイン
さすがはイカの街!ちょっと歩くとあちらこちらにイカをモチーフとしたオブジェや看板を発見。
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【筆者】まっぷるマガジン編集部
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