甘樫丘・飛鳥寺観光モデルコース！数々のドラマが演じられた舞台、今はのどかな村里

奈良盆地の南に位置する飛鳥の里は、推古天皇の時代から約1世紀にわたり宮殿が置かれた古代の都。聖徳太子が摂政となり、豪族の蘇我氏が勢力を握った時代です。のちに中大兄皇子らによる乙巳の変（大化の改新）が起こり、蘇我入鹿は暗殺され、蘇我氏一族は滅亡します。蘇我入鹿の屋敷跡と伝わる甘樫丘に登れば、かつて入鹿も眺めたであろう、飛鳥の里や大和三山の絶景が満喫できます。

往時、豪族が競って建てた氏寺が、飛鳥寺や山田寺。蘇我馬子が創建した飛鳥寺は日本最初の本格的な仏教寺院。高さ約3ｍの飛鳥大仏は必見です。

甘樫丘・飛鳥寺観光モデルコースで立ち寄るスポットは5つ。各スポットを詳しく見ていきましょう。

飛鳥の中心にある標高約150mの小さな丘。北側にある展望台からは、村の風景や天香久山をはじめとした大和三山などが見渡せます。また、『万葉集』に登場する植物があちこちに植えられており、観賞できます。

中大兄皇子が造らせたとされる日本で最初の水時計「漏刻」の跡。かつては導管などがあり、一定の速度で水を流すことによって時を測ったといわれています。

596（推古天皇4）年、蘇我馬子が建立。創建当時は最新の建築技術を駆使した大寺院だったといわれています。本尊は日本最古の仏像で、鞍作止利の作といわれる飛鳥大仏です。

829（天長6）年現在の地に移転。延喜式の式内社で、飛鳥坐神社四座と呼ばれました。境内には陰陽石が多数置かれ、子宝、縁結びなどの御利益があるとして信仰されています。

創建者は蘇我倉山田石川麻呂ですが、建設中に濡れ衣を着せられ家族とともに自害しました。日本最古の木造建築の連子窓が発掘され、境内には無実の罪をはらす雪冤の碑があります。