更新日: 2024年2月23日
函館【元町・西部地区】異国文化が漂う街のスポット!
歴史と文化が詰まった元町
江戸時代末期、長崎、横浜とともに日本初の国際貿易港として開港して以来、函館は外来文化の影響を受けて発展してきた。なかでも元町エリアは、北海道で最初に異国文化の洗礼を受けた場所。函館港を見下ろすように走る何本もの坂沿いに、世界各国の領事館や付属の教会が建てられ、民家も和洋折衷のものが増えた。ほとんどの建物が幾度かの大火で焼失し、その後再建されたものだが、異国情緒あふれる街並みは今もそのまま残っている。観光のポイントは、坂道を上り下りし、異国情緒を感じながら街歩きを楽しむこと。市電の終点地であるどつく周辺や谷地頭まで足を延ばせば、外国人墓地や日本最古の観覧車がある公園など、よりノスタルジックな散策が楽しめる。
函館市地域交流まちづくりセンター
情報収集はココで
常駐スタッフによる観光案内や情報検索が利用できるので、散策をする前に立ち寄ると便利。建物は大正12(1923)年築のデパートを再利用している。館内には東北以北最古の手動式エレベーターがあり、スタッフに言えば乗せてもらうこともできる。
函館市地域交流まちづくりセンター
- 住所
- 北海道函館市末広町4-19
- 交通
- JR函館本線函館駅から市電十字街方面行きで5分、十字街下車すぐ
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~21:00(閉館)
- 休業日
- 無休(12月30日~翌1月3日休)
- 料金
- 無料
散策のコツ!
1.おもな見どころは狭いエリアに集中
函館ハリストス正教会などの3大教会群や旧函館区公会堂をはじめとする洋館など、見ておきたいスポットは大三坂から基坂の間に集中している。市電の停留所でいえば十字街から末広町の1区間。もし時間がない場合でも、十分に元町観光を楽しむことができるのが魅力だ。
2.短時間でまわるならレンタサイクルで
函館市内数か所で受付している電動レンタサイクル「はこりん♪」は、電動アシスト付きで急坂もスイスイ上れて便利。ほかにBAYはこだてでも一般の自転車を貸出している。
3.観光途中で困ったらまちかど観光案内所へ
観光マップの配布や道順の案内もしており、困ったときに立ち寄るとたいへん便利。飲食店やレンタカー店、コンビニエンスストアのセブン-イレブンなど、100店以上が加盟している。店によって個性もさまざまなので、その店ならではの耳寄りな情報を聞けることもある。
定番スポットを効率よくまわるモデルプラン
所要3時間
START 13:00 市電十字街
↓ 徒歩8分
13:10 3大教会めぐり
元町観光の目玉。美しい建築スタイルにうっとり!
↓ 徒歩2分
14:00 元町の古民家カフェ
歩き疲れたら、レトロなムード漂うカフェでひと休み
↓ 徒歩1分
14:30 雑貨屋で買い物
自分みやげにもピッタリな個性あふれる雑貨屋が豊富
↓ 徒歩3分
15:00 洋館めぐり
和と洋が混在したオシャレな洋館もいっぱい
↓ 徒歩7分
GOAL 16:00 市電末広町
元町
必見エリア
教会や洋館などの歴史的建造物や、美しい坂などが集中している必見エリア。大火を繰り返した歴史のある函館ならではの建造物など、いろいろな発見があっておもしろい。
函館は大火復興によって形成された街
三方を海に囲まれ、たえず強風が吹き上げる函館は、明治から昭和初期まで27回にわたって大火に襲われた。明治40(1907)年の大火では、元町のほとんどの建物が被害を受けた。今ある元町の建物は、そのほとんどが明治40年以降に建設されたものなのだ。
教会・洋館
函館では街の歴史と景観を守るため、明治から昭和初期に建てられたものを「景観形成指定建築物」、元町地区で特に重要な教会や洋館などの建物を「伝統的建造物」に指定している。
坂道
元町の美しい坂は、明治12(1879)年の大火以降に誕生。全19の坂の名前とその由来を知ると、函館の成り立ちが見えてくる。
火に強い建造物
幾度も大火に見舞われた函館には、耐火建築物が多い。旧金森洋物店は、壁に漆喰を塗ることで明治40(1907)年の大火を免れ、今もその姿を残す。
どつく周辺
ちょこっとディープエリア
元町から少し離れているので静かな散策が楽しめる。名所のほかに、海に沈む夕日の美しさも魅力。
外国人の居留
安政6(1859)年の開港で国際都市となった函館。アメリカ人やロシア人が街なかを闊歩し、外国文化が急速に溶け込んできたという。明治11(1878)年には72人の外国人が住み、7つの商社があったという記録が残されている。
道内最大級の造船所
港町・函館を代表する企業、函館どつく。造船所では、新造船の進水式の様子が見学可能である。
外国人墓地の夕日
元町の西端にある閑静な地域。プロテスタント墓地から望む美しい夕日は必見。
谷地頭
ディープエリア
庶民的な住宅地が広がるエリアで、歴史のある公園や温泉など、興味深いスポットが点在。石川啄木など文人が愛した町でもある。
函館公園
北海道で初めての都市公園。園内にある図書館や博物館も北海道初といわれている。
函館公園
- 住所
- 北海道函館市青柳町17
- 交通
- JR函館本線函館駅から市電谷地頭行きで10分、青柳町下車、徒歩3分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 入園自由(ビジターセンターは8:45~17:30)
- 休業日
- 無休(ビジターセンターは12月29日~翌1月3日休)
- 料金
- 動物飼育施設入園料=無料/
日本最古の観覧車
函館公園「こどものくに」では、日本最古の観覧車が活躍中。小ぶりで小さな子どもも楽しめる。
谷地頭温泉
地元市民に愛されている源泉かけ流しの温泉。鉄分を含んだ茶褐色の湯が特徴だ。日帰り入浴のみ。
谷地頭温泉
- 住所
- 北海道函館市谷地頭町20-7
- 交通
- JR函館本線函館駅から市電谷地頭行きで12分、終点下車、徒歩5分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 6:00~21:00(閉館22:00)
- 休業日
- 第2火曜(GW・盆時期・年末年始は営業)
- 料金
- 大人=430円、小人140円、幼児70円/(回数券10枚綴4100円、5枚綴2050円)
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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
【筆者】まっぷるマガジン編集部
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