白壁・徳川観光モデルコース！江戸から現代へ武家文化の面影をたどる散策路

名古屋城の東に位置する白壁・徳川エリア。「文化のみち」と呼ばれるこのあたりは、第二次世界大戦の戦火を免れ、江戸から近代の面影を色濃く残した美しい街並が特徴です。

街並保存地区に足を踏み入れると、風情あふれる昔ながらの日本家屋や西洋建築の影響を残した大正ロマン薫る建物、近代の財界人が暮らした優雅な邸宅などが現れます。東には徳川園や徳川美術館などがあり、武家文化に浸ることもできます。静寂に包まれた古き良き街並をそぞろ歩いていると、ふと時代をさかのぼっているような、不思議な感覚に包まれていきます。

白壁・徳川観光モデルコースで立ち寄るスポットは6つ。各スポットを詳しく見ていきましょう。

大正11年（1922）に建造されたネオ・バロック様式のレンガ造建築。名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所庁舎として建造され、かつては司法の中心地でしたが、現在は名古屋市の公文書館として活用されています。

陶磁器商・井本為三郎の旧邸宅。大正末期から昭和初期にかけて建てられたもので、ステンドグラスの色鮮やかな光に満たされた洋館です。懐かしい薫りにあふれる和室、四季折々の庭を眺める喫茶室もあります。

日本の女優第1号、川上貞奴。彼女が電力王・福沢桃介とともに暮らした邸宅を移築復元したものです。大正9年（1920）頃の建築で、和洋折衷のモダンな建物は「二葉御殿」と呼ばれ、文化人たちのサロンでもありました。

1階のギャラリーでは、かつてこの地から輸出された魅力的な陶磁器製品を数多く展示。絵付け教室なども開催しています。昭和7年（1932）築の建物は装飾的構成が美しく、館内にはアール・デコ調の雰囲気が漂います。

慶安4年（1651）第2代尾張藩主徳川光友が、父・義直の菩提を弔うために建立した浄土宗の名刹。一部が公園になるなど規模は創建当時より小さくなりましたが、往時の姿をそのまま残す総檜造りの三間重層門が見事です。