松崎観光モデルコース！なまこ壁が連なる西伊豆の小さな街、懐かしさ漂う小道

なまこ壁は、明治〜大正時代にかけて松崎で多く用いられた独特の建築技法。現在でも街のあちこちでなまこ壁の建物を見ることができます。

なまこ壁が集中しているのは那賀川の下流エリア。なかでもなまこ壁通りでは見事な姿を見ることができます。伊豆文邸や明治商家 中瀬邸も当時の面影を今に伝える代表的な建物。稀代の左官職人・入江長八ゆかりの展示施設も見応えがあります。商店街を抜けた先にある、きれいな弧を描いた松崎海水浴場や、山側の田園地帯にある小道も美しいので、のびやかな自然風景のなかをゆったり散歩しましょう。

松崎観光モデルコースで立ち寄るスポットは5つ。各スポットを詳しく見ていきましょう。

江戸末期に松崎で生まれた左官の名工・入江長八の作品が見られる施設。絵画や彫塑の技を取り入れた独特の漆喰芸術は見事です。なかでも狩野派の画法で描かれた『八方にらみの龍』が圧巻です。

1910（明治43）年に建てられた呉服商家。木造2階建ての母屋と土蔵からなり、なまこ壁や漆喰細工を施した外観が印象的です。内部には往時の面影を残す帳場や土間があり、現在は無料休憩所として利用できます。

なまこ壁の建物が軒を連ねる約80ｍの小道。石畳の歩道と幾何学模様のなまこ壁が見事に調和し、昔ながらの風情を漂わせます。古い時代にタイムスリップしたような気分になれます。

呉服商として財をなし、大地主となった依田家の邸宅。1887（明治20）年に建てられた木造建築で、当時の技術の粋を集めた贅沢な造りです。母屋には帳場が再現され、資料の展示や伝統工芸の実演などが行なわれています。

全長500m余りの美しい砂浜。沖合50mほど浅瀬が続くため波が静かで、親子連れにも最適です。シーカヤックなどのマリンスポーツのほか付近の防波堤では釣りも楽しめます。