更新日: 2024年2月8日
京都の生活を垣間見る旅~京の町の楽しみを発見!~
有名観光地を巡ったり、ニューオープンの注目スポットを訪れるのもいいけれど、京都の人たちが愛する身近な生活や文化を感じる旅もいいものなんです。
伝統の京野菜や美しく詰められた京弁当からも感じられる、四季を大切にしこまやかな気配りに満ちた食文化や、地元の人たちから愛され続ける、独自のセレクトで人気の書店やレトロでポップな内装が目を引く銭湯など。
京都で生活するように町の魅力を楽しむ旅をご提案。
目次
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記
京都旅の楽しみのひとつは季節ごとのおいしいものをいただくこと。
食を通して、京都の四季や伝統文化を感じることができるのではないでしょうか。
京都の伝統的な季節の味わいをひと月ごとに並べてみると、春のたけのこ、八十八夜のころに出回る宇治の新茶、祇園祭や川床に欠かせない鱧や鮎、年越しそばにはにしんそば、と京都名物がずらり。
京都の食の歳時記のできあがりです。
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 一月
湯豆腐
上質な地下水から作る京豆腐は年中味わえるが温かい湯豆腐は冬にぴったり。写真「総本家ゆどうふ 奥丹 清水」
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 二月
温かい甘味
ぜんざいなど寒い季節ならではの和の甘いもんがおいしい時期。お参りの後に、境内にあるカフェや茶屋でいただけば、体もあたたまっておすすめ
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 三月
桜スイーツ
桜が咲くころに合わせて桜スイーツや苺をたっぷり使った赤やピンクのかわいいパフェが登場する。写真は「吉祥菓寮 祇園本店」
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 四月
京たけのこ料理
江戸時代後半から食用になったといわれる京たけのこ。写真は「錦水亭」
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 五月
新茶
京都は宇治茶の産地として知られている。八十八夜で新茶が出回る季節。香り良き新茶を楽しみたい
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 六月
水無月
夏越の祓に食べる氷をかたどった小豆のお菓子。厄病除けのご利益があるといわれる
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 七月
鱧
夏のハレの日やおもてなしのごちそうには鱧寿司などの鱧料理を食べる習慣がある。とくに7月の祇園祭や川床には欠かせないほど
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 八月
鮎の塩焼き
鴨川の納涼床や貴船の川床などで味わえる鮎の塩焼き
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 九月
栗
秋といえば栗! 写真は「マールブランシュ京都北山本店」の期間限定、丹波栗ヌーボーのふんわりモンブラン
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 十月
鯖寿司
祭事が多い京都。ハレの日に欠かせないのが鯖寿司。脂がのる秋冬は特においしい
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 十一月
聖護院かぶ
京都の冬といえば聖護院かぶを漬けた漬物、千枚漬け。店それぞれに特徴がある。京の伝統野菜を使った漬け物はおみやげに人気。他に、すぐき菜や賀茂なすがメジャー
京都の生活を垣間見る その① 季節で楽しむ食の歳時記 十二月
にしんそば
大晦日に味わう年越しそばは、京都ではにしんそばを食べることが多い。写真は元祖といわれる南座の西隣の「総本家にしんそば松葉」
京都の生活を垣間見る その② 気軽な京弁当
京都駅ビル西側の百貨店・ジェイアール京都伊勢丹では、伝統的なワザが詰まった京弁当を買うことができます。
お花見や紅葉狩りなどの行楽のお供だったり、帰りの新幹線でいただいたりと、テイクアウトでも十二分に本格的な京料理が楽しめるのでおすすめです。
数に限りがあるので、店頭または電話で事前に注文しておくと安心。一部商品はオンラインストアでもOK! このほかにもお弁当の種類はたくさんあるので、詳しくはホームページをチェックしてみて。
※オンラインストアは8日前までの予約
ジェイアール京都伊勢丹
ジェイアールきょうといせたん
電話:075-342-5630(地下2階 老舗・名店弁当カウンター)
休業日:不定休
営業時間:10:00~20:00(地下2階)
公式オンラインストアはコチラ
京都の生活を垣間見る その② 気軽な京弁当 井傳
四季折々の味わいがギュッ! 味も見た目も大満足
季節の折詰 3780円
一折の中に、シンプルな味付けの焼き物や炊き物、甘辛いご飯のお供など、メリハリのあるラインナップが特徴。旬の料理が美しく詰め合され、蓋を開けると思わず笑顔に。
※オンライン限定
井傳いでん
1907(明治40)年に創業し、四条烏丸・錦小路通に佇む京料理店。4代にわたって親しまれ、伝統の味と気持ちを一貫しながら時代に合わせたおもてなしを心掛ける。
京都の生活を垣間見る その② 気軽な京弁当 魚三楼
歴史ある老舗料理店 銘水から生まれる味に感動
行楽弁当 2970円
1764(明和元)年に創業し、長く愛される名店の行楽弁当。食材は地元のものにこだわっており、魚や野菜はもちろん、ご飯やだしには「日本銘水百選」に選ばれる湧き水を使用している。
魚三楼うおさぶろう
江戸時代、各藩の大名屋敷の台所番などを務めた。鳥羽伏見の戦いの際には、魚三楼の店前で新選組と薩摩藩軍が銃撃戦を行い、今もその弾痕が残されている。歴史好きはご注目!
京都の生活を垣間見る その② 気軽な京弁当 紫野和久傳
季節の献立が彩りを添える 人気の鯛ちらし
鯛ちらし 2916円
鯛の薄造りを贅沢に敷き詰めたお弁当。焼き魚や野菜の炊きものなど、料理人が仕立てる季節の献立はどれも味わい深い。
紫野和久傳むらさきのわくでん
京丹後で料理旅館から始まり、その後料亭として京都・東山に本店を構える和久傳。料亭の味をおもたせに仕立てる紫野和久傳にも、おもてなしの精神が受け継がれている。
京都の生活を垣間見る その② 気軽な京弁当 下鴨福助
季節のお寿司が愛らしい京弁当
季節の折詰 2916円
季節のお寿司やちらし寿司をはじめ、華やかな料理がずらり。ほかにも野菜の炊き合わせや焼き物など、彩り豊かな旬の味覚を味わって。
下鴨福助しもがもふくすけ
下鴨神社の近くで創業した料亭。大小さまざまな大広間があり最大90名まで利用できるので、慶事・法事の集まりから、新年会・忘年会、同窓会などの宴会にも利用できる。
京都の生活を垣間見る その② 気軽な京弁当 菱岩
こだわり満点のだし巻きとご飯 冷めてもおいしい伝統の味
折詰弁当・花 5400円
菱岩の弁当は、冷めても味が落ちないように工夫がいっぱい。特に、熟成昆布&鰹節のだしを使うだし巻き玉子と、優しく俵型に形成された白ご飯は伝統の技が光る。
菱岩ひしいわ
1829(文政12)年創業の仕出し屋。かつてはお祭りなどの行事の際にお客様の自宅に料理を届けており、やがて祇園のお茶屋への仕出しも行うように。時代の変化によるニーズにも柔軟に対応。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり
盆地特有の気候風土で育った京都特産の京野菜。
京都みやげとして有名な千枚漬に使う聖護院かぶや、大きくて丸い賀茂なす、春の風物詩の京たけのこなどは知っている人も多いのではないでしょうか。
京野菜は京都らしい和食やおばんざいはもちろん、フレンチやイタリアン、はたまたラーメンにまで多彩なジャンルで使われています。
その土地ならではの食材を使った料理を味わうのは、旅する際の重要な要素。歴史や特徴を知っていれば、食を通してより深く京都を感じることができるはず。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり 聖護院だいこん
聖護院だいこんは、もとは長大根だったそう。尾張の大根を聖護院周辺で栽培していくうちに、丸々と大きな姿になりました。
長く煮込んでも型崩れせずトロっと仕上がるのでおでんやふろふき大根に使われることが多く、千本釈迦堂で行われる大根焚でも使われています。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり 金時にんじん
彩り野菜として京料理によく使われる金時にんじんは京にんじんともいわれ、京都の白味噌仕立ての雑煮にも欠かせません。
やわらかくて芯まで真っ赤なことが特徴で、栄養価が高いところも評価されています。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり 鹿ヶ谷かぼちゃ
ひょうたんのような独特な形は、津軽から持ち帰った菊かぼちゃを栽培するうちに生まれた突然変異なんだそう。
鹿ヶ谷の安楽寺で夏に行われるかぼちゃ供養で接待される鹿ヶ谷かぼちゃを食べると、中風封じのご利益があるといわれています。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり 賀茂なす
肉厚で甘みのある大型の丸なすで、ガクの下が真っ白で重みがあるのが特徴です。
江戸時代にはすでに評判となっていた洛東河原のなすが、上賀茂で作られるようになり賀茂なすと呼ばれるようになりました。煮炊きしても型崩れしにくく、田楽にするのが定番。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり 京みず菜
葉の切れ込みが深く、葉柄が繊細で細く白いのが特徴の京みず菜。江戸時代以前から京都で栽培されてきたそうです。
鍋物はもちろん、やわらかくてシャキシャキとした歯ざわりをサラダ感覚で楽しめるのが魅力で、幅広いメニューに活用されています。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり 壬生菜
みず菜の自然交配でできた野菜で、新選組ゆかりの寺として知られる壬生寺周辺で作られていたそう。
ぴりっとした辛みがあり、京漬物にもよく使われています。千枚漬に添えられていることが多く、相性もバツグン。おばんざいとして登場する油揚げとの煮物も定番です。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり 万願寺とうがらし
万願寺とうがらしは舞鶴市万願寺生まれ。特筆すべきはその大きさで、同じく京野菜の伏見とうがらしの2、3倍はありそうです。
また、果肉はやわらかく甘みがあり、万願寺甘とうとも呼ばれるほど。辛みがないので、子どもや辛いものが苦手な人でも食べやすいと評判です。
京都の生活を垣間見る その③ 京野菜の旬のおいしさにうっとり♪京野菜を食べに行こう!
都野菜が主役!朝昼夜と楽しめる京野菜を使ったバイキング
京都の農場が育てた有機・無農薬・減農薬の都野菜を使った料理をバイキングスタイルで楽しめる。おばんざいや「畑バー」のサラダなど、朝採れ野菜とともに一日を爽やかに始めよう!
こだわりが詰まったおばんざいは、朝食550円、ランチ950円~、ディナーは1400円~。
都野菜 賀茂 四条烏丸本店
みやこやさいかもしじょうからすまほんてん
電話:075-351-2732
休業日:無休
営業時間:8:00~9:30、10:30~16:30、17:00~20:00
所在地:京都市下京区東洞院通綾小路下ル扇酒屋町276
交通:阪急・烏丸駅から徒歩3分
駐車場:なし
公式HPはコチラ
京都の生活を垣間見る その④ 京都の本屋さんはどこも個性的でワクワク!
京都には個性的な本屋さんがいくつもあります。本のセレクトはもちろん、雑貨も取り扱っていたり、ワークショップやイベントが開催されていたりと盛りだくさん。
本屋さんの店内を回遊しているだけで、自分の趣味やライフスタイルにあった、かゆいところに手が届くものが見つかったり、全く関係のないジャンルから新たな発見があることも。
ネット通販では経験できない、プラスアルファの出会いがいたるところに転がっているのがなんとも魅力的なんです。
京都の生活を垣間見る その④ 京都の本屋さん巡り 天狼院書店「京都天狼院」
読書のその先まで楽しむ 次世代型の本屋さん
店主の三浦崇典さんが「READING LIFE 本の先にある体験を楽しむ」をコンセプトに掲げ全国で展開するブックカフェ。本だけでなく、ゼミや部活、演劇など書店の枠を超えた催しが魅力。隠れた好奇心が目を覚ますかも!
天狼院書店「京都天狼院」
てんろういんしょてんきょうとてんろういん
電話:075-708-3930
休業日:木曜
営業時間:12:00~20:00(土・日曜は10:00~)
所在地:京都市東山区博多町112-5
交通:京阪・祇園四条駅から徒歩5分
駐車場:なし
公式HPはコチラ
京都の生活を垣間見る その④ 京都の本屋さん巡り 恵文社一乗寺店
手に取りたくなる本だらけ ついつい長居したくなる!
全国の本好きに愛される名店。幅広いジャンルの本が並べられており、作家や出版社ごとではなく、テーマや人の繋がりで並べるこだわりぶり。雑貨なども販売されており、思わぬ出会いに胸が高鳴ることも。
恵文社 一乗寺店
- 住所
- 京都府京都市左京区一乗寺払殿町10
- 交通
- 叡山電鉄叡山本線一乗寺駅から徒歩3分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 11:00~19:00
- 休業日
- 無休(1月1日休)
- 料金
- 恵文社オリジナルエコバッグ=550円/恵文社オリジナル木軸ボールペン=495円/恵文社オリジナル木軸シャープペン=385円/
京都の生活を垣間見る その⑤ レトロな銭湯でゆったり
京都の町に溶け込む、古き良き時代の風情を残すレトロな銭湯が人気です。
ノスタルジックな気分に浸りながら、観光で疲れた身体を大きな湯舟で癒すのもまた一興。
湯につかりながら色鮮やかなタイル絵を眺めたり、身体を洗いながら手桶や蛇口などの細かいデザインのかわいらしさにしみじみしたり。風呂あがりには、古き良き時代を映す内装を楽しみながら涼んでみたり。
これがワンコインで楽しめるのだから、気軽に立ち寄ってみてください。
京都の生活を垣間見る その⑤ 京都の銭湯はレトロでかわいい サウナの梅湯
若手番頭が運営する レトロだけどイマドキな銭湯
廃業寸前に若き番頭が受け継ぎ、若い世代も興味を持つようにリニューアルした銭湯。脱衣所の雰囲気や浴場のタイル使い、アーチ型の壁画など昭和の面影たっぷり。グッズの販売もしており、ファンも多い。
サウナの梅湯
- 住所
- 京都府京都市下京区木屋町通上ノ口上ル岩滝町175
- 交通
- 京阪清水五条駅から徒歩5分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 14:00~翌2:00(土・日曜は6:00~12:00も営業)
- 休業日
- 木曜
- 料金
- 450円
京都の生活を垣間見る その⑤ 京都の銭湯はレトロでかわいい 長者湯
昭和初期の建築物を体感 伝統的なワザが随所に
1917(大正6)年に創業し、今でも珍しく井戸水を薪で焚いている。脱衣所のタイル絵は、男湯側には薄雪の金閣、女湯側には桜の清水が描かれており京都の風情たっぷり。また、欄間の透かし彫りも見ごたえあり。
長者湯
- 住所
- 京都府京都市上京区上長者町通松屋町西入ル須浜東町450
- 交通
- JR京都駅から市バス50系統立命館大学行きで22分、大宮中立売下車すぐ
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 15:10~24:00(閉店)
- 休業日
- 火曜
- 料金
- 入浴料=450円/
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