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豊臣秀吉ゆかりの名城6選 秀吉ゆかりの城をめぐる旅 画像:123RF

豊臣秀吉ゆかりの名城6選 秀吉ゆかりの城をめぐる旅

尾張国の足軽から天下人への道を駆け上った、「戦国一の出世人」と称される豊臣秀吉。
そんな豊臣秀吉ゆかりの城をめぐりながら、その波乱万丈な道をたどってみましょう。

秀吉を語る上で欠かせない「大阪城」や「姫路城」から、人生初の居城となる「長浜城」や隠居後の住まいとして築いた「伏見城」までをご紹介いたします。

豊臣秀吉とは

豊臣秀吉とは
秀吉が大阪城を築いた場所に建つ豊國神社。現在の城郭は、大坂の陣以降に徳川家が築いたものだ

出生は不明な点が多いが、天文6(1537)年頃に生まれたと伝わる。若い頃は木下藤吉郎と名乗り、信長のもとで驚異的なはやさで出世を遂げる。後に名を羽柴秀吉に変え、「本能寺の変」の報を聞くや、即座に「中国大返し」を敢行。明智光秀を討伐し、信長の後継者となる。天下統一後は検地や刀狩りを実施した。慶長3(1598)年に病没。享年62(異説あり)。

豊臣秀吉とは

秀吉を祭神とする、京都にある豊国神社。居城を構えた京都には秀吉ゆかりの地が多い

豊臣秀吉ゆかりの名城とは

出世頭と呼ばれる名将だけに、出世にまつわるさまざまなゆかりの地がある秀吉。

ここで紹介する城は、信長の元で頭角を現し、天下人となり最期を迎えるまでの人生後半のものです。天下を治める拠点として築いた大阪城と姫路城という人気の名城に加えて、4つの城を紹介します。

姫路城は、世界遺産にも登録された日本の名城を代表する存在であり、現在の姿の近世城郭の礎を築いたのは秀吉です。

玄界灘を目の前に築かれた名護屋城は、建造物は残されていないものの、大阪城に次ぐ規模を誇ったという城跡が広がっていて、天下人・秀吉の威光が感じられる貴重なスポットですよ。

豊臣秀吉ゆかりの名城1.天下人・秀吉が築城した波乱万丈の巨城「大阪城」

豊臣秀吉ゆかりの名城1.天下人・秀吉が築城した波乱万丈の巨城「大阪城」
望楼型の天守は、往時は黒漆塗り、金箔瓦、金の金具で装飾された豪華絢爛な姿だったという

水運の利に恵まれた石山本願寺跡地に、豊臣政権の本拠地として秀吉が築城。

大規模な郭と内堀、外堀を同心円状に連ねる造りで、主君・信長の安土城をしのぐ規模を誇りました。「大坂夏の陣」で落城した後、徳川幕府の再建工事により豊臣時代の「大坂城」は地中に埋没。

現在の遺構は江戸時代以降のもので、天守閣は昭和6(1931)年に復興された3代目になります。

大阪城について知ろう

  • 別名:錦城、金城
  • 築城年:天正11(1583)年
  • 築城主:豊臣秀吉
  • 主な遺構:千貫櫓、乾櫓、一番櫓、六番櫓、金蔵など

「豊臣期大坂図屛風」に描かれた「鳳凰丸」を再現した御座船が、内堀を20分かけて運航

巨石のなかでも、高さ5.5m、横幅11.7mと城内最大規模を誇る「蛸石」

天守閣は博物館になっていて、秀吉が造らせた「黄金の茶室」も復元

大阪城天守閣

住所
大阪府大阪市中央区大阪城1-1
交通
JR大阪環状線大阪城公園駅から徒歩15分
営業期間
通年
営業時間
9:00~16:30(閉館17:00、時期により異なる)
休業日
無休(12月28日~翌1月1日休)
料金
大人600円、中学生以下(要証明)無料(15名以上の団体は割引あり、大阪市在住の65歳以上は証明書持参で無料、障がい者手帳持参で無料)

豊臣秀吉ゆかりの名城2.世界遺産に登録された名城は、天下人・秀吉の出世城のひとつ「姫路城」

豊臣秀吉ゆかりの名城2.世界遺産に登録された名城は、天下人・秀吉の出世城のひとつ「姫路城」
2015年3月に「平成の修理」を終え、白さが際立つ往時に近い姿となった

世界に誇る大規模な城郭は、「関ヶ原の戦い」の後に城主となった池田輝政により拡張されたもの。

それ以前は黒田官兵衛(孝高)が城代を務めていましたが、毛利攻めの時に秀吉に居城として献上。石垣で城郭を囲み、その中に天守を据えた近世城郭の礎を築いたのが秀吉です。

現在は「平成の修理」を終え、白く輝きを増した外観が見ることができます。

姫路城について知ろう

  • 別名:白鷺城
  • 築城年:天正9(1581)年/慶長14(1609)年
  • 築城主:羽柴秀吉/池田輝政
  • 主な遺構:天守群(現存天守)、櫓・門多数、本丸、二の丸、西の丸ほか

城内に植えられた約1000本ものソメイヨシノやしだれ桜が春になると開花し、白壁に彩りを添える

狭く入り組んだ進入路は、鉄壁の防御を誇っている

姫路城

住所
兵庫県姫路市本町68
交通
JR山陽新幹線姫路駅から徒歩20分
営業期間
通年
営業時間
9:00~16:00(閉門17:00)、時期により異なる
休業日
無休(12月29~30日休)
料金
入園料=大人1000円、小・中・高校生300円/(各種障がい者手帳原本持参で本人と同伴者1名無料、被爆者手帳原本持参で無料)

豊臣秀吉ゆかりの名城3.一夜にして築いた逸話が残る伝説の城をモチーフにした資料館「墨俣一夜城」

豊臣秀吉ゆかりの名城3.一夜にして築いた逸話が残る伝説の城をモチーフにした資料館「墨俣一夜城」
資料館になっている天守閣に続く橋には、秀吉ゆかりの瓢簞が飾られている

織田信長の美濃侵攻の際、木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)が一夜にして築いたと伝わる幻の城。

城跡には、築城当時のような砦ではなく、城郭天守の体裁を整えた資料館が建てられていて、秀吉が天下人になるまでの軌跡を映像などで紹介しています。

墨俣一夜城について知ろう

  • 別名:墨俣城
  • 築城年:不明(1566年か)
  • 築城主:不明(木下藤吉郎か)
  • 主な遺構:なし

墨俣一夜城(大垣市墨俣歴史資料館)

住所
岐阜県大垣市墨俣町墨俣1742-1
交通
JR東海道本線大垣駅から名阪近鉄バス岐阜聖徳学園大学行きで25分、墨俣下車、徒歩12分
営業期間
通年
営業時間
9:00~16:30(閉館17:00)
休業日
月曜、祝日の場合は振替休あり(12月29日~翌1月3日休)
料金
大人200円、高校生以下無料(団体20名以上は大人150円、市内在住65歳以上、身体障がい者手帳・療育手帳持参者及びその介護者は入館料無料)

豊臣秀吉ゆかりの名城4.秀吉が初めて築城した琵琶湖湖畔の居城「長浜城」

豊臣秀吉ゆかりの名城4.秀吉が初めて築城した琵琶湖湖畔の居城「長浜城」
最上階の展望台からは、琵琶湖と城下の長浜市街の景色が一望できる

浅井氏攻めで功を挙げた秀吉は、信長から浅井氏の所領を拝領。浅井氏の小谷城の資材などを使って築城したのが、人生初の居城となる長浜城です。

現在の天守は昭和58(1983)年に再興されたもので、「長浜市長浜城歴史博物館」になっています。

長浜城について知ろう

  • 別名:なし
  • 築城年:天正3(1575)年頃
  • 築城主:羽柴秀吉
  • 主な遺構:石垣、堀

長浜城跡

住所
静岡県沼津市内浦重須城山1-1ほか
交通
JR東海道本線沼津駅から東海バス木負農協前行きまたは江梨行きで38分、長浜城跡下車、徒歩5分
営業期間
通年
営業時間
8:30~17:15(閉門)
休業日
無休
料金
無料

豊臣秀吉ゆかりの名城5.初代の城郭は絢爛豪華な秀吉の隠居城「伏見城」

豊臣秀吉ゆかりの名城5.初代の城郭は絢爛豪華な秀吉の隠居城「伏見城」
公園内にある「伏見桃山城」の天守閣。現在、入城は不可

今は明治天皇陵がある丘陵に、秀吉が隠居後の住まいとして築いた伏見城。

当時の城とは別物ではありますが、遊園地のシンボルとして天守閣が建設され、閉園後も天守閣が残されています。

「伏見桃山城運動公園」内にあり、外観のみ見学できます。

伏見城について知ろう

  • 別名:桃山城、指月城、木幡山城
  • 築城年:文禄元(1592)年
  • 築城主:豊臣秀吉
  • 主な遺構:なし

■伏見城
電話番号:075-602-0605(伏見桃山城運動公園)
住所:京都府京都市伏見区桃山町大蔵
アクセス:JR奈良線藤森駅から徒歩20分
営業時間:外観のみ見学自由
駐車場:あり、187台(無料)

城好きなら手に取ってほしい「一度は訪れたい 名将ゆかりの名城」

今回ご紹介した豊臣秀吉ゆかりの城は、好評発売中の「一度は訪れたい 名将ゆかりの名城」から抜粋したものです。

豊臣秀吉をはじめとする武将たちが遺した、一度は訪れたい日本の名城・城跡を紹介したハンディサイズのガイドブック。 紹介スポットが一目でわかる大判地図付き!

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まっぷるトラベルガイドのコンテンツディレクターをやっています!旅行好きが高じて旅行ガイドブックを編集する仕事に。まっぷるマガジンの編集やデジタルデータの編集を経て、まっぷるトラベルガイドの編集担当者へ。旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、皆さんに信頼できる情報を発信していきます!