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【吉野の桜】吉野山の観光のポイントを解説!下千本から奥千本までをナビゲートします

jigen

更新日: 2024年7月21日

【吉野の桜】吉野山の観光のポイントを解説!下千本から奥千本までをナビゲートします

桜は古代から続く吉野山のシンボル。
日本一の桜の名所として名高い吉野山に桜観賞に行く際に、おさえておきたい観光のポイントを解説します!

ふもとの下千本から山奥へと開花し、長期間にわたって花見が楽しめますよ。
混雑や気候、気になる点もこちらの記事でチェックして、圧倒的なスケールの花景色を見に行きましょう。
また下千本、中千本、上千本、奥千本それぞれのエリアでお立ち寄りできる観光スポットも合わせてご紹介します。

お花見が終わったら、ぜひ桜グルメをご堪能ください。

【吉野桜】観光のポイント

1.春は道路が大混雑!電車利用がベスト
2.スニーカーなど歩きやすい靴がおすすめ
3.山は肌寒いので、羽織るものがあると安心
4.宿泊する場合、宿の予約は早めにしよう

●交通規制に注意!
桜の時季は渋滞が激しいため、土・日曜を中心に交通規制が実施される。詳細は吉野山桜情報のサイト(www.sakura.yoshino.jp)で確認を

●CHECK
桜のシーズンは近鉄吉野駅~吉野中千本公園間を臨時バスが運行(片道400円)※要確認

【知っ得豆知識】吉野山の桜はシロヤマザクラ

「日本一の桜の名所」と呼ばれるのは、奈良時代に役行者が、金峯山寺を開くとき感得した蔵王権現を桜の木に刻み描いた故事から。吉野山の桜は、現在約3万本。その多くはシロヤマザクラで、花は白もしくは淡いピンク色。開花と同時に赤茶色の若葉が出てくるのが特徴。

吉野桜のお花見シーズン目安

●下千本:4月上旬〜中旬
●中千本:4月上旬〜中旬
●上千本:4月中旬〜下旬
●奥千本:4月中旬〜下旬

【吉野桜】下千本の観光のポイント

【吉野桜】下千本の観光のポイント
画像:photoAC

吉野山の玄関口にあたる、近鉄吉野駅周辺から金峯山寺あたりまで。曲がりくねった道が続く七曲り坂が人気のスポットで、ロープウェイ吉野山駅近くの昭憲皇太后立碑からの眺望も見事。

【吉野桜×下千本】坂を上れば桜が迎える「七曲り坂」

坂を上れば桜が迎える
ヘアピンカーブが連続する名所。道を曲がるたびに新しい桜の花に出会うことができる。

【吉野桜×下千本】坂を上れば桜が迎える「七曲り坂」

ロープウェイ吉野山駅の近くに坂の入り口がある

【吉野桜×下千本】幻想的で美しい光景が広がる「昭憲皇太后立碑」

幻想的で美しい光景が広がる
吉野山の七曲り坂や下千本が見渡せる。朝霧の景色はひときわ美しい。

【吉野桜×下千本】幻想的で美しい光景が広がる「昭憲皇太后立碑」

早朝ならば、比較的観光客も少ないのでおすすめ

下千本のお立ち寄り観光スポット「金峯山寺」

威容を誇る修験道の一大拠点

修験道の根本道場で、吉野山の中心的存在。7世紀末に役小角(=役行者)が開いた金峯山に、蔵王権現の姿を山桜に刻み、堂を建てて祀ったのが蔵王堂だと伝わる。参道には銅の鳥居や仁王門がそびえ立ち、見る者を圧倒する。寺の手前にある銅の鳥居(発心門)は大峯奥駈道の入口

下千本のお立ち寄り観光スポット「金峯山寺」

天正20(1592)年に建てられた国宝の蔵王堂は、木造古建築としては東大寺大仏殿に次ぐ大きさを誇る

金峯山寺

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山2498
交通
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅下車、徒歩10分
営業期間
通年
営業時間
8:30~16:00(最終受付)
休業日
無休
料金
蔵王堂拝観=大人800円、中・高校生600円、小学生400円/金剛蔵王権現像開帳時=大人1600円、中・高校生1200円、小学生800円/(障がい者手帳持参で本人半額、介護が必要な場合のみ同伴者1名半額)

【吉野桜】中千本の観光のポイント

金峯山寺から竹林院 群芳園あたりまで、店や宿が建ち並ぶ一帯。谷の斜面を歩けば、桜の海にいるよう。𠮷水神社の一目千本や五郎兵衛茶屋などが有名なポイント。

【吉野桜×中千本】谷を埋め尽くす桜を見渡す「𠮷水神社」

谷を埋め尽くす桜を見渡す
谷に面した神社は「一目千本」と称される絶景ポイント。谷を見晴らす展望台からは中千本と上千本の桜を同時に見渡せる。

観光のポイント
桜のシーズンは近鉄吉野駅~吉野山中千本公園間を臨時バスが運行する(片道450円、最新の運賃は要確認)

【吉野桜×中千本】谷を埋め尽くす桜を見渡す「𠮷水神社」

豊臣秀吉がここを花見の本陣として宿泊したといわれている

中千本のお立ち寄り観光スポット「𠮷水神社」

南朝の歴史を秘めた古社

修験宗の格式高い僧坊のひとつ。明治初期の神仏分離令で神社となった。源義経と静御前が身を隠したというエピソードが残る。「後醍醐天皇玉座の間」「義経潜居の間」「豊臣秀吉花見の本陣」などがあり、幾度も歴史の舞台となってきた。

中千本のお立ち寄り観光スポット「𠮷水神社」

主祭神は後醍醐天皇で、併せて天皇の忠臣だった楠木正成、𠮷水院宗信を祀る

吉水神社

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山579
交通
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅下車、徒歩15分
営業期間
通年
営業時間
9:00~16:30(閉門17:00)
休業日
無休
料金
拝観料(元吉水院)=大人600円、中・高校生400円、小学生300円/(20名以上の団体は1割引)

中千本のお立ち寄り観光スポット「如意輪寺」

貴重な文化財が多く残る

延喜年間(901~923)の創建と伝えられ、のちに後醍醐天皇の勅願寺となった。鎌倉時代源慶作の金剛蔵王権現木像は傑作。ほかに後醍醐天皇の高杯や楠木正成の兜割りの刀など、貴重な宝物が残る。桜の季節には、中千本の名所として多くの人が訪れる。

中千本のお立ち寄り観光スポット「如意輪寺」

本堂に祀られている本尊の如意輪観世音菩薩像は、毎年指定日のみ拝観できる

如意輪寺

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山1024
交通
近鉄吉野線吉野駅からタクシーで7分
営業期間
通年
営業時間
9:00~16:00、観桜期は8:00~17:00
休業日
不定休
料金
有料、時期により異なる(金額は要確認、団体割引あり)

中千本のお立ち寄り観光スポット「竹林院 群芳園」

名庭を眺める格式高い宿坊

聖徳太子創建の椿山寺を前身とし、古くから修験者の宿坊として利用されてきた。本堂には聖徳太子坐像や役行者を祀る。秀吉の吉野観桜大宴は、大和三名園のひとつ群芳園庭園の頂上で行なわれた。

中千本のお立ち寄り観光スポット「竹林院 群芳園」

吉野の山々や蔵王堂を望む1万坪の庭園

竹林院 群芳園

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山2142
交通
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅で吉野大峯ケーブル自動車奥千本口行きバスに乗り換えて7分、竹林院前下車すぐ(吉野駅から送迎あり、予約制)
営業期間
通年
営業時間
イン15:00、アウト10:00
休業日
不定休
料金
1泊2食付=13000円~/入園料=400円(宿泊客は不要)/

【吉野桜】上千本の観光のポイント

【吉野桜】上千本の観光のポイント

竹林院 群芳園あたりから上、金峯神社のあたりまで。道の両側に多数の桜が植えられており、満開時の眺めは圧巻。花矢倉展望台からは金峯山寺の蔵王堂が望める。

【吉野桜×上千本】圧倒的なスケールの花景色「花矢倉展望台」

圧倒的なスケールの花景色
金峯山寺から徒歩約50分程度。上千本、中千本、蔵王堂など吉野山全体が見渡せる。

【吉野桜×上千本】圧倒的なスケールの花景色「花矢倉展望台」

目の前にすると言葉も出ないほど。ぜひ満開の季節を狙って訪れたい

上千本のお立ち寄り観光スポット「吉野水分神社 子守宮」

子授けや安産にご利益がある

水の分配を司る天之水分大神を主祭神とし、以下7柱を祀る神社。現存する社殿は、秀吉が祈願して授かった子・秀頼がお礼として、慶長9(1604)年に再建されたもので、重要文化財指定の桃山様式の本殿、幣殿、拝殿、楼門など見どころも多い。

上千本のお立ち寄り観光スポット「吉野水分神社 子守宮」

本殿は三殿一棟の造りでおごそかな雰囲気

吉野水分神社 子守宮

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山1612
交通
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅で吉野大峯ケーブル自動車奥千本口行きバスに乗り換えて23分、高城山展望台下車、徒歩10分(バスルートは時期により異なる)
営業期間
通年
営業時間
8:00~16:00(閉門)、4月は~17:00(閉門)、閉門が早まる場合あり
休業日
不定休
料金
無料

【吉野桜】奥千本の観光のポイント

金峯神社あたりから上の、大峯山へと続く山道に入った奥山。下千本とは約500mもの標高差があり、訪れる人もやや少なく、独特の趣がある。

【吉野桜×奥千本】西行が愛した満開の桜「西行庵」

西行が愛した満開の桜
「死ぬときは満開の桜の下で」と詠んだ西行。春になると彼を懐かしむように、山中にひっそりとたたずむ庵は桜に包まれる。

【吉野桜×奥千本】西行が愛した満開の桜「西行庵」

西行は吉野の桜についてたくさんの歌を詠んでいる

奥千本のお立ち寄り観光スポット「金峯神社」

奥千本に建つ修験道の修行場

吉野山の地主神を祀り、奥千本に建つ。中世以降は修験道の修行の場となった。境内左手の坂道を下ると、源義経が弁慶らとともに追手から身を隠した「義経隠れ塔」がある。

奥千本のお立ち寄り観光スポット「金峯神社」

金峯神社

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山1651
交通
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅で吉野大峯ケーブル自動車奥千本口行きバスに乗り換えて20分、奥千本口下車、徒歩8分
営業期間
通年
営業時間
境内自由(義経隠れ塔は9:00~15:00、要予約)
休業日
不定休
料金
義経隠れ塔(案内)=大人300円、小人150円/(案内については要確認)

奥千本のお立ち寄り観光スポット「西行庵」

吉野を愛した放浪の歌人の幽居

平安時代末期に西行法師が侘び住まいをした、吉野山奥深くの小さな庵。庵のそばには、今も水が湧く苔清水がある。

奥千本のお立ち寄り観光スポット「西行庵」

西行の木像が安置されている

西行庵

住所
京都府京都市東山区円山公園音楽堂南
交通
JR京都駅から市バス206系統東山通北大路バスターミナル行きで20分、東山安井下車、徒歩5分
営業期間
1月21日~12月19日
営業時間
10:00~17:00(木曜は12:00~)
休業日
期間中不定休(盆時期休)
料金
茶室拝観、点前付き(2名以上で要予約)=3000円/朝茶(2名以上で要予約)=8000円/(朝茶を濃茶で希望の場合は10000円)

【吉野桜】桜グルメを花見のお供に

【吉野桜×桜グルメ】塩漬け桜がアクセントのさくら羊羹「萬松堂」

創業100年を超える和菓子店。塩漬けの桜がアクセントのさくら羊羹は、見目麗しい一品。

【吉野桜×桜グルメ】塩漬け桜がアクセントのさくら羊羹「萬松堂」

さくら羊羹 (大)980円(小)550円
水面に浮かぶ花びらのよう

萬松堂

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山448
交通
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅下車、徒歩10分
営業期間
通年
営業時間
8:30~17:00、4月は8:00~19:00
休業日
火曜・不定休(観桜・紅葉期は無休、1月1~3日は営業)
料金
さくら羊羹=980円(1本)/

【吉野桜×桜グルメ】名物は桜の香りのアイスクリーム「陽ぼっこ」

ログハウスの喫茶店。名物の桜アイスクリームのほか、吉野名物の葛を使ったくず餅も。

【吉野桜×桜グルメ】名物は桜の香りのアイスクリーム「陽ぼっこ」

桜アイスクリーム 400円
桜の香りが春気分を高める

陽ぼっこ

住所
奈良県吉野郡吉野町吉野山3056
交通
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅下車すぐ
営業期間
通年
営業時間
10:00~16:00(閉店)
休業日
火・水曜
料金
桜アイスクリーム=400円/ひとやすみセット(ドリンクとくず餅)=700円/ドリンク=500円/

【吉野名物】柿の葉寿司の名店をチェック

【吉野名物】柿の葉寿司の名店をチェック

柿の葉で包んで押した 一口大の寿司は、 そもそも、鯖寿司のみ。言い伝えには、 和歌山の熊野灘で獲れた夏鯖を塩でしめ、 漁師が峠越えして売りに出たところ 吉野川沿いの村々の 夏祭りと重なり、寿司ネタに。以来、祭りのごちそうとして 各家庭で振る舞われてきたという。殺菌効果がある柿の葉を使ったのも吉野地方ならでは。物語がある庶民の味を楽しみたい。

秋の吉野を巡る

錦秋に染まる吉野の秋。桜とは逆に紅葉は山上から山麓へ。ライトアップが行なわれる下千本エリアはとくに注目。

【秋の吉野】紅葉シーズンの目安

●奥千本:10月下旬〜11月上旬
●上千本:11月上旬〜下旬
●中千本:11月中旬〜下旬
●下千本:11月下旬
※気候等により見ごろの時期は異なる

【秋の吉野】静かに紅葉と向き合える「西行庵」

法師となった西行が侘び住まいをした小さな庵。静かに紅葉と向き合える。【奥千本】

【秋の吉野】静かに紅葉と向き合える「西行庵」

【秋の吉野】圧巻の紅葉のトンネル「高城山展望台」

世界遺産・吉野水分神社や展望台へ向かう坂道が紅葉のトンネルに。【上千本】

【秋の吉野】圧巻の紅葉のトンネル「高城山展望台」

【秋の吉野】紅く染め上げられた山肌に浮かぶ「ロープウェイ」

紅く染め上げられた山肌に浮かぶロープウェイ。窓からの眺望が見逃せない。【下千本】
(片道450円、往復800円)

※ロープウェイは金~月曜、祝日のみ、火~木曜からケーブル代行バスを利用、季節によって変動あり、HP要確認

【秋の吉野】紅く染め上げられた山肌に浮かぶ「ロープウェイ」

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

【筆者】jigen

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    まっぷるの奈良、山陰地方を担当。担当エリア以外にもオモシロネタを発信します!